DebitReversal オブジェクトを使用して Treasury で送金

外部の口座保有者によって Treasury の金融口座から引き出された資金を取得する方法とそのシナリオをご紹介します。

ReceivedDebit から資金を返金すると、DebitReversal が作成されます。ReceivedDebit から資金を返金できるのは、一部のケース (以下の表で説明) に限られます。ReceivedDebit の資金を返金できるかどうかは、ネットワークとソースフローによって異なります。

ReceivedDebit リソースの reversal_details サブハッシュには以下の値の組み合わせを使用できます。これによって、ReceivedDebit の資金を返金できるかどうかが決まります。

制限理由	期限 (Epoch タイムスタンプ)	シナリオ例
`null`	7940828047	`deadline` のタイムスタンプまでであれば資金を返金できる `ReceivedDebit`。ACH `ReceivedDebits` には、返金可能な期間を決定する期限が設定されています。
`deadline_passed`	1629480538	`deadline` のタイムスタンプ以前であれば返金可能であったが、`deadline` を過ぎたために API を使用して返金できなくなった `ReceivedDebit`。ACH `ReceivedDebits` では、作成後に API を使用して返金できる時間が制限されています。
`already_reversed`	null	すでに返金されている `ReceivedDebit`。null 以外の `deadline` 値があることがあります。
`source_flow_restricted`	null	`source_flow` が差戻し可能でないため、返金できない `ReceivedDebit`。

返金の期限

ACH デビットでは、受領からおおよそ 1 営業日以内であれば API を使用して返金できます。それ以降は、ACH デビットの資金を引き続き返金できる可能性はありますが、資金の返金は保証されません。返金の期限が経過した場合に資金の返金をリクエストするには、サポートにお問い合わせください。

Issuing カードでのアクティビティーによって生成された ReceivedDebit の資金の返金を作成するには、Issuing の不審請求の申請ガイドをご覧ください。

DebitReversal を作成する

POST /v1/treasury/debit_reversals を使用して DebitReversal を作成します。リクエストの本文で、received_debit パラメーターを使用し、差戻し対象の ReceivedDebit の ID を指定します。

注

DebitReversals を更新できないため、作成時にオプションのメタデータを設定する必要があります。

以下のリクエストは、必須の received_debit パラメーターの ReceivedDebit ID 値に基づいて DebitReversal を作成します。このリクエストは、オプションのメタデータ値も設定します。

成功するとレスポンスで、新しい DebitReversal オブジェクトが返されます。

{
  "id": "{{DEBIT_REVERSAL_ID}}",
  "object": "debit_reversal",
  "amount": 1000,
  "currency": "usd",
  "financial_account": "{{FINANCIAL_ACCOUNT_ID}}",
  "hosted_regulatory_receipt_url": "https://payments.stripe.com/regulatory-receipt/{{URL_ID}}",
  "linked_flows": null,
  "livemode": false,
  "metadata": {},
  "network": "ach",
  "received_debit": "{{RECEIVED_DEBIT_ID}}",
  "resolution": null,
  "status": "processing",
  "status_transitions": {
    "completed_at": null
  },
  "transaction": "{{TRANSACTION_ID}}"
}

DebitReversal を取得する

GET /v1/treasury/debit_reversals/{{DEBIT_REVERSAL_ID}} を使用して、関連付けられた ID の DebitReversal を取得します。

成功するとレスポンスで、特定された DebitReversal が返されます。

JSON (コメント付き)
{
  "id": "{{DEBIT_REVERSAL_ID}}",
  "object": "debit_reversal",
  "livemode": true | false,
  "created": "{{Timestamp}}",
  "financial_account": "{{FINANCIAL_ACCOUNT_ID}}",
  "amount": 1000,
  "currency": "usd",
  // the ReceivedDebit being returned
  "received_debit": "{{RECEIVED_DEBIT_ID}}",

DebitReversal を一覧表示する

GET /v1/treasury/debit_reversals を使用して、必須の financial_account パラメーターで指定された ID の金融口座について、DebitReversals のリストを取得します。標準のリストパラメーター、status、または received_debit パラメーターを使用する ReceivedDebit ID でリストをフィルタリングできます。

{
  // Standard list parameters
  "limit", "starting_after", "ending_before",
  // Filter by financial account (Required)
  "financial_account": "{{FINANCIAL_ACCOUNT_ID}}",
  // Filter by `status`
  "status": "processing" | "canceled" | "completed"
  // Filter by ReceivedDebit
  "received_debit": "{{RECEIVED_DEBIT_ID}}",
}

以下のリクエストは、特定された金融口座の、最新の 3 件の DebitReversal オブジェクトを取得します。

DebitReversal をテストする

DebitReversals をテストするには、まず test ReceivedDebit を作成する必要があります。その後、POST /v1/treasury/debit_reversals を使用し、received_debit パラメーターにテスト用の ReceivedDebit ID を指定して、テスト用の DebitReversal を作成します。

DebitReversal Webhook

Stripe は、Webhook エンドポイントに以下の DebitReversal イベントを送信します。

DebitReversal 作成時の treasury.debit_reversal.created。
DebitReversal 完了時の treasury.debit_reversal.completed。