Credit Consumer Issuing の仕組み非公開プレビュー
顧客向けクレジットプログラムを作成、開始、管理するために必要な機能と API をご紹介します。
プライベートプレビュー
Consumer Credit Issuing と提携金融機関を通じて、カード使用者 (通常、カード保有者のことを指します) 向けのクレジットプログラムを作成、開始、管理します。
Stripe の公開 API を連携させて、以下を可能にするシステムを構築します。
BIN スポンサーシップを通じたクレジットプログラム管理 | Stripe では BIN スポンサーシップが提供されるため、お客様はスポンサー銀行や銀行免許を必要とせずにカードネットワークと提携することができます。 Stripe の提携銀行 (Celtic Bank など) と協力して、与信限度額、APR、猶予期間、料金体系、利息の発生条件などの商品規約を定義します。 カード使用者が特典を獲得する方法など、クレジットプログラムの運営方法はカスタマイズすることができます。たとえば、「すべての取引に対して 5% のキャッシュバックを提供するクレジットカードへのグレードアップ」といった特典も可能です。 |
カードネットワーク (Visa、Mastercard など) との提携 | Stripe の決済処理は、Visa および Mastercard とも直接連携して行われています。つまり、お住まいの地域に応じて Visa と Mastercard のカードを提携金融機関で発行することができます。 |
Stripe のクレジット台帳の使用 | Stripe は、使用者の口座残高を経時的に追跡する記録システムとしての役割を果たすクレジット台帳を提供しています。クレジット台帳にはすべての財務活動 (購入、支払い、利息、手数料、調整金など) の詳細なログが記録され、利息の計算や支払いの割り当て時にはお客様のプログラムルールが適用されます。クレジット台帳は、使用者口座データの主要参照先として機能します。 |
前提条件
Credit Consumer Issuing を導入する前に、以下の準備が必要です。
- 資本:カード使用者の残高を購入するには、自己資金を用意するか、資本プロバイダーと提携する必要があります。
- リスク評価ルール:また、お客様固有のリスク評価ルールを用意する必要があります。Stripe は、その事前定義されたルールをリスク評価エンジンに取り込み、カード発行会社のクレジットポリシーに従って承認または拒否の決定を下します。
Stripe の消費者向けクレジットプログラム
Credit Consumer Issuing には、以下の要素が定義されています。
- カード使用者用リボルビング与信枠:与信利用者が残高を越えて資金を利用できる所定の与信限度額。プログラムの利用者は、請求サイクルごとに最低支払い額を支払う必要があります。
- 年率 (APR):カード保有者のクレジット残高、または投資収益に課される年利率。
- カード利用手数料:年会費や延滞料など、カード使用者が利用した活動やサービスに対して請求されるクレジットカードに関する支払い。
- プログラム特典:カード保有者がカードプログラムによって獲得および引き換えることができるその他の特典 (購入補償など)。
- プログラムルールおよびポリシー:カードプログラムの運用方法を管理するガイドラインであり、プロバイダーとカード使用者の双方の基準と義務を定義します。
- 使用者特典:特定の金融商品を利用するクレジットカード保有者やロイヤリティプログラムのメンバーに提供されるインセンティブ。特典はポイント、マイル、キャッシュバックなどさまざまであり、特典を適用すると、多くの場合、カード保有者の残高と引き換えにその対価が提供されます。
Stripe API
Stripe を通じ、銀行が後援するクレジットカードプログラムを立ち上げるにはいくつかの段階があり、各段階で Stripe の公開 API との連携が必要になります。
プロセスは以下のように段階づけされています。
段階 | 説明 |
---|---|
カード使用者の登録 | 銀行が後援するクレジットプログラムにカード使用者を登録させるためのユーザーインターフェイスを作成し、Stripe の公開 API を使用して KYC データを収集します。 |
カード使用者に対する承認の確認 | 与信の申請の承認を確認し、該当するカード使用者に通知します。 |
決済手段の保存 | Cardholder (カード保有者) オブジェクトと SetupIntent (支払い方法設定インテント) オブジェクトを作成して、即時の支払いを回収せずにカード使用者の決済手段を保存します。 |
カードの発行 | カード使用者が正常にアカウント登録し、(将来の使用に備えて) 決済手段を保存するために Cardholder オブジェクトを作成したら、物理カードまたはバーチャルカードを発行します。物理カードの場合、配送の追跡情報を提供し、使用者がカードを有効化できるようにするための API が別途必要です。 |
支払いのオーソリ | Stripe のオーソリ Webhook を実装し、独自のロジックに基づいて支払いのオーソリを承認または拒否することができます。 |
資金移動の管理 | Stripe、カード使用者、お客様の残高間の資金移動を設定します。たとえば、使用者の Stripe アカウント残高に資金を振り込む場合などに使用します。 |
取引履歴の設定 | カード使用者が該当するクレジット期間の取引履歴を表示できるようにします。 |
明細書の提供 | カード使用者がクレジット残高を追跡できるよう、Stripe は明細書を提供しています。 |
クレジット台帳の使用 | Stripe が管理するクレジット台帳を使用して、各カード使用者の残高と特典を確認できます。 |
Stripe データレポート | Stripe レポートと連携して、ビジネスに関するインサイトを表示します。 |
これらの API についての詳細は、Stripe のアカウントマネージャーにお問い合わせください。
機能
Credit Consumer Issuing は以下の機能をデフォルトで提供します。
提携金融機関の物理 / バーチャルカードの発行: API または Stripe ダッシュボードを使用して、物理カードまたはバーチャルカードを発行できます。Stripe は、法人カードの製造、印刷、配送を管理しています。
カードネットワークによる処理の管理: Stripe は、決済ネットワークを通じて処理されるカード取引を管理し、カード使用者、企業、金融機関間の資金移動を仲介します。
不審請求の申し立ての代理対応: カード保有者から不審請求の申し立てがあった場合、Stripe は該当するカードネットワークを通じて、自動的に申し立ての管理・対応を行います。申し立てに対してお客様の主張が認められた場合、または認められなかった場合、Stripe はそのステータスをお客様に通知します。
リアルタイムでの支払いオーソリリクエストの承認 / 拒否: イシュアーの処理により、Stripe は支払いのオーソリリクエストをリアルタイムで承認または拒否できます。Stripe は、利用可能なクレジット、アカウントのステータス、プログラムの利用規約に基づいて各取引を評価します。Stripe は決済処理も行っているため、別の決済代行業者を利用する必要はありません。
高度な不正利用防止アラート: Stripe は高度な不正利用防止ツールを使用して潜在的な不正利用を検出・防止し、不審なアクティビティが見つかった場合は、カード使用者の登録時にアラートを送信します。
カード保有者に対する未払いの通知・回収: 回収とは、未払いの債務やクレジット残高の請求について、カード使用者に支払いを積極的に督促する行為を指します。Stripe は使用者に返済のリマインダーを自動的に送信し、支払いプランを提示します。
信用調査機関への報告: Stripe は、Metro2 フォーマットに従って信用調査機関に提出するレポートを作成します。
プラットフォームサービスと顧客管理ツールの提供: Stripe がお客様に代わってカード使用者のアカウントサービスを管理します。代理を担当するのは、使用者と直にやり取りし、お客様の確立されたポリシーに従って問い合わせを処理する専任のサポートチームです。
レポートの作成: 基本レポートと詳細レポートにアクセスできます。レポート は、ビジネスに関するインサイトを提供します。基本レポートにアクセスするには、Stripe ダッシュボードの Issuing ページに移動するか、Reports API を使用します。詳細レポートについては、Stripe Sigma からアクセス可能です。Stripe Data Pipeline では、Stripe データをデータウェアハウスにエクスポートして、これらのレポートを生成することもできます。