クエリを作成する
さまざまなレポート機能で使用される標準の ANSI SQL で、カスタムクエリを構成します。
アカウントでレポートの表示権限を持つすべてのメンバーが、Sigma クエリエディターを使用して新しいクエリを作成したり、既存のクエリを変更したりできます。Stripe の大規模言語モデル (LLM) ベースのクエリアシスタントは、自然言語プロンプトから必要な SQL を生成することもできます。
クエリリソース
エディターの左側のナビゲーションウィンドウには、クエリの構築に役立つツールセットが表示されています。以下を確認できます。
- 以前に保存されたクエリ
- チームが保存したクエリ
- データソースを検索するテーブルスキーマ
- Stripe クエリテンプレート
保存済みのクエリとテンプレート
クエリタブには、お客様とチームがこれまで保存したクエリのリストが表示されます。テンプレートタブには、最も一般的な指標とレポートを表すサンプルクエリが含まれています。
保存済みのクエリまたはテンプレートを選択すると、クエリエディターに読み込まれます。ここで、実行をクリックすると、結果を再生成して表示できます。
保存済みのクエリまたはテンプレートを自社用のカスタムレポートの開始点として使用するには、オーバーフローメニュー () をクリックしてコピーを作成を選択するか、エディターに読み込んでコピーを作成をクリックします。これにより、エディターでコンテンツを変更し、その変更内容を新しいクエリとして保存できます。
クエリを作成する
クエリエディターを開いて、以下を実行できます。
- 標準の ANSI SQL をエディターに直接記述します。
- 以前に保存したクエリまたは Stripe のテンプレートから既存のクエリを選択し、エディターで変更して、返されるデータを微調整します。
以下のクエリは、balance_
テーブルを使用して、返金に関連する直近 5 件の取引残高についての情報を取得します。
select date_format(created, '%Y-%m-%d') as day, id, amount, currency, source_id from balance_transactions where type = 'refund' order by day desc limit 5
実行をクリックしてクエリを実行すると、エディターの下のテーブルに結果が表示されます。クエリが複雑な場合は、完了して結果を表示するまで少し時間がかかることがあります。無効なクエリを実行するとエラーメッセージが生成され、その中でエラーの行番号と場所が示されます。
サンプルクエリの結果は 5 つの行を返します。各行は特定の取引残高アイテムに対応しており、それに関するリクエストした情報が表示されます。
日付 | id | 金額 | 通貨 | source_id |
---|---|---|---|---|
txn_zrDVWGdw7Bt3zko | -1,000 | USD | re_tg7uEtILHG227yy | |
txn_NwcoZR8gKmDpNqf | -1,000 | USD | re_OguDU9euvlZb8EA | |
txn_zRLj8re8XkZnd0E | -1,000 | USD | re_eTfzWveuolLqpW6 | |
txn_zNqgfBFHqyLONmD | -1,000 | EUR | re_n5r5RLLzjKtQe5f | |
txn_ubbkCx53MznLEi3 | -1,000 | USD | re_Mcij4KbIfY1OdJq |
テーブルを結合する
タイプが「プライマリキー」または「外部キー」の列は、他のテーブルの同様の列に結合できます。
- プライマリキーは、テーブル内の各レコードの一意の識別子 (ID) を表します
- 外部キーは、他のテーブルのプライマリキーを参照するデータを表します
たとえば、disputes
テーブルの charge_
列 (外部キー) を、charges
テーブルの id
列 (プライマリキー) に結合できます。
テーブルを結合すると、データセットでより豊富な結果を返すことができます。たとえば、取引残高のサンプルを変更して refunds
テーブルと結合し、より詳細な情報を提供することができます。
select date_format(date_trunc('day', balance_transactions.created), '%Y-%m-%d') as day, balance_transactions.amount, balance_transactions.currency, balance_transactions.source_id, refunds.charge_id from balance_transactions inner join refunds -- Joining these tables to retrieve additional information on balance_transactions.source_id=refunds.id where balance_transactions.type = 'refund' order by day desc limit 5
この拡張されたクエリは、返金が関連付けられている元の支払い ID を返すようになります。
日付 | 金額 | 通貨 | source_id | charge.id |
---|---|---|---|---|
-1,000 | USD | re_cozwrUzMll8ZCsg | ch_BkFSzFHryfRjPMP | |
-1,000 | USD | re_lYCGGCRepVv3HvU | ch_w2D1GfvSYEar8JZ | |
-1,000 | USD | re_yr5SzZ3io2WdzL5 | ch_mmfRT1NAVJvmGlo | |
-1,000 | EUR | re_6qeGviRzHrkgzqv | ch_kdMyoSxnloAmubp | |
-1,000 | USD | re_5m8x2ny7FxHPFlu | ch_OwKRAHevA7EZJnx |
アシスタントを使用する
Stripe のクエリエディターには、LLM アシスタントが内蔵されており、自然言語プロンプトから標準の ANSI SQL を出力します。エディターでは以下のモードを実行できます。
- 生成では、プロンプトの質問を使用して新しいクエリを作成し、エディターウィンドウにすでに読み込まれている SQL を上書きします。
- 編集では、プロンプトの質問を使用してクエリエディターの SQL を変更します。
モードを確認する
推奨内容の精度を最大に高めるには、プロンプトに適したモードを選択してください。エディターにコンテンツが含まれる場合、モードは自動的に編集に切り替わります。その後モードを変更せずに新しいクエリを要求すると、エディターにすでにある情報に基づいて、生成される推奨内容が予期せず制限される可能性があります。
アシスタントを使用する
- ダッシュボードで Sigma クエリエディターを開きます。
- 生成モードを選択して、プロンプトフィールドに質問を入力します。アシスタントは以下を実行します。
- クエリの推奨内容をエディターに読み込みます。
- 推奨内容を説明するサマリーを表示します。
- 推奨されたクエリを実行し、エディターの下のテーブルに結果を返します。
- モードを編集に切り替えて、必要に応じて別の質問を行い、クエリを微調整できるようにします。
- 必要な情報を取得できるまで、引き続きアシスタントを使用して結果データを表示します。
以下のスクリーンショットは、このドキュメントの最初に示したサンプルクエリと同じ SQL を、プロンプトがどのように生成したかを示しています。
推奨内容を修正するための追加質問には、以下のようなものがあります。
- これらの結果を金額で並べ替えます。
- automatic_transfer 列や reporting_category 列を含めないでください。
- 各取引の顧客を確認できますか?
Connect のデータを明示的にリクエストする
連結アカウントに関するデータをリクエストする際は、クエリに「connected accounts」(連結アカウント) と明示的に記載してください。例:「How many new subscriptions did I have from connected accounts last month?」(先月の連結アカウントからの新規サブスクリプションは何件ありましたか?)
チャットの履歴を表示する
Sigma は、対象のクエリのチャット履歴に、アシスタントとのやり取りをすべて保存します。エディターの右上にある ボタンをクリックして、チャット履歴スライダーを開きます。
チャット履歴では、クエリの期間 (現在のセッションだけではなく) 内にアシスタントに入力された各プロンプトと、アシスタントの応答を確認できます。SQL を表示をクリックすると、プロンプトに関連付けられた SQL の推奨を確認できます。開いたときにエディターで表示をクリックすると、その推奨をメインのエディターウィンドウに再度読み込むことができます。
制限事項
- クエリエディターのアシスタントは、英語での質問にのみ回答します。
- クエリエディターのアシスタントは、Stripe スキーマに関連する質問にのみ回答します。「Stripe のロゴは何色ですか?」や、「今日のサンフランシスコの天気は?」などの一般的な質問には回答できません。
フィードバック
エディターと結果テーブルの間の**この対応はお役に立ちましたか?**というプロンプトに応答して、アシスタントの継続的な改善にご協力ください。
- はいまたはいいえをクリックします。
- アシスタントの対応についての具体的な詳細と、改善すべき点を入力してください。推奨内容の正確さ、UI、アシスタントを使用する際のその他の機能についてなど、あらゆるご意見をお待ちしております。
トレーニングデータへの同意
Sigma Assistant を使用することで、お客様のチャットへの入力を Stripe が記録し、Sigma Assistant の機能のトレーニングと改善のために Stripe が利用することに同意したとみなされます。このような目的でのチャットへの入力の使用を望まない場合は、設定でオプトアウトできます。
クエリ結果を表示およびダウンロードする
クエリ結果は、エディターの下のテーブルに表示されます。以下の操作を実行できます。
- 最大 1,000 件の結果を表示できます。
- 列ヘッダーをクリックして、結果を並べ替えます。
- 結果を読みやすくするために、各列のサイズを変更します。
- 結果出力の高さを調整します。
クエリの結果が 10,000 件未満の場合は、視覚化したチャートを作成することもできます。以下が可能です。
- カスタムの y 軸と x 軸を使用して、折れ線グラフまたは棒グラフを作成します。
- 任意のテーブル列でグループ化する
チャートをクエリに保存すると、クエリを実行するたびに選択した設定でチャートが表示されます。チャートを編集できるのはクエリの作成者のみです。
金額は USD ではセント、JPY では円のように、支払い通貨の最小単位で表示されます。たとえば、通貨 usd
の金額 1,000
は、10 USD に相当します。
CSV をダウンロードをクリックして、スプレッドシートアプリケーションやその他のレポートツールで使用するために結果をエクスポートします。ダウンロードされた CSV にはすべてのクエリ結果が含まれるため、表示可能な結果は 1,000 件に制限されません。
クエリを保存する
クエリを保存するには、そのタイトル (新しいクエリの場合は新しいレポートというラベルが付けられています) をクリックして、名前を新たに入力します。次に、保存をクリックします。
クエリを共有する
自分が保存したクエリはすべてセクションに追加され、アカウントのすべてのチームメンバーが利用できます。保存されたそれぞれのクエリには一意の URL が設定されるため、リンクをコピーをクリックして共有できます。このリンクを、定期的に使用する特定のレポートへのショートカットとして使用したり、Stripe アカウントの他のチームメンバーと直接共有したりすることができます。
クエリはチームメンバーとのみ共有できます。また、共有されたクエリは読み取り専用であるため、他のチームメンバーはお客様が作成したクエリを変更できません。チームメンバーがクエリに変更を加えるには、各自コピーを作成してそれを編集できます。