Financial Connections のユースケース

Financial Connections を使用すると、ユーザーは金融口座を関連付けて ACH 決済の回収、Connect 入金の円滑化、金融データ商品の構築が可能になります。さらに、ユーザーが口座を Link に関連付けるための手順が簡略になるため、銀行口座情報を保存して Stripe 加盟店全体でその口座情報をスピーディーに再使用することができます。以下で、ご自身の要件に適した導入パスと、Financial Connections データの一般的なユースケースの例をご確認ください。

Financial Connections を導入する方法は必要なユースケースに応じて異なります。

ACH 支払いを処理したり Connect での入金を実行したりするには、Setup Intents など上記の表で推奨されている導入方法を使用します。これにより、収集される口座が ACH 送金に対応可能であることを確認できます。

Financial Connections の Sessions API を使用すると、収集した口座を ACH 支払いや Connect での入金に使用しないユースケースに対して、より柔軟に対応できます。この API は設定オプションを備えているため、ユーザーは ACH に対応しない追加の口座タイプを関連付けることができ、貴社は 1 つのセッションで複数の口座を収集することができます。

導入にどの API を使用した場合でも、ユーザーの金融口座に関して追加のデータへのアクセスをリクエストすることができます。こうしたデータを使用することで、システムを最適化したり、複雑な商品を作成したりすることができます。以降のセクションでは、アクセスするデータに関する推奨事項など、上記のユースケースの詳細を説明します。

ACH Direct Debit による支払い

Nacha の規則に従って、ACH ダイレクトデビットによる決済または送金を受け付けるには、ユーザーの口座を確認する必要があります。Financial Connections では、顧客は銀行口座を認証して、トークン化された口座番号と金融番号など、口座への請求に必要な情報を共有するための許可を提供します。

Financial Connections を使用して顧客から銀行口座情報を収集すると、以下のような利点があります。

• ユーザーの銀行口座が開設されていて、ACH ダイレクトデビットの受け付けが可能であることを確認することで、支払いの信頼性を高める。
• 顧客が口座番号と金融番号を見つけるためにウェブサイトやアプリケーションを離れる必要性をなくすことで、購入完了率を引き上げる。
• 連結アカウントが銀行口座の詳細を入力する際に、開発者が銀行口座フォーム検証を構築する必要性をなくすことで、開発時間を短縮する。

Financial Connections で ACH ダイレクトデビットによる決済を受け付ける銀行口座を確認するには、Stripe の Payment Intent API または Setup Intents API を使用します。また、Checkout や Payment Element などのオンラインの Stripe 決済システムを使用することもできます。

ACH ダイレクトデビットによる決済を受け付けるために銀行口座情報を収集する方法をご紹介します。

必要に応じて、Financial Connections アカウントに関する追加のデータを取得するための許可をユーザーにリクエストすることができます。支払いを処理する前に、残高のデータにアクセスして残高を確認することをお勧めします。

こうしたユースケースのフォールバック手段として口座の手動入力と少額入金による確認を使用できます。ただし、少額入金を利用して追加した口座の場合、それ以外の口座のデータにはアクセスできません。

Custom Connect の入金

Financial Connections with Connect を使用して Custom の連結アカウントの銀行口座を確認すると、スムーズな入金が可能になります。連結アカウントは自身の銀行口座を認証し、トークン化された口座番号と金融番号など、入金に必要な詳細を共有する権限を付与できます。

Financial Connections を使用して連結アカウントから口座情報を収集すると、以下のような利点があります。

• 連結アカウントが口座番号と金融番号を見つけるためにウェブサイトやアプリケーションを離れる必要性をなくすことで、アカウント登録の完了率を引き上げる。
• 口座番号と金融番号の手動入力に起因するエラーを排除することで、初回入金の失敗率を低減する。
• 口座番号や金融番号などの機密データをサーバーに保存する必要がなくなる。
• 連結アカウントが銀行口座の詳細を入力する際に、開発者が銀行口座フォーム検証を構築する必要性をなくすことで、開発時間を短縮する。

必要に応じて、Financial Connections アカウントに関する詳細なデータを取得するための許可を連結アカウントにリクエストすることができます。アカウント登録プロセスを最適化するために、所有権の情報にアクセスすることを検討してください。口座の所有権に関するデータを取得すると、口座名義人の名前や住所など口座情報を確認して、不正利用を減らすことができます。

アメリカの Custom Connect アカウントへの入金を開始するために銀行口座情報を収集する方法をご紹介します。

こうしたユースケース (連結アカウントが利用している金融機関を見つけられない場合や、他の方法では認証されている場合など) のフォールバック手段として口座の手動入力と少額入金による確認を使用できます。ただし、少額入金を利用して追加した口座の場合、それ以外の口座のデータにはアクセスできません。

金融商品を構築する

Financial Connections を使用すると、外部の銀行口座のデータにアクセスして、そのデータを金融製品の構築に使用することができます。

ユーザーがデータの共有に同意したら、データを取得して、以下のようなさまざまなユースケースに使用することができます。

• 取引データを使用して、ユーザーが経費の追跡、請求書の処理、財務の管理、財務状況の制御を実行できるようにする。
• リスク評価をスピードアップして、取引と残高のデータを使用するクレジットやその他の金融サービスへのアクセスを向上させる。

Financial Connections の Sessions API を使用して口座情報を収集してデータにアクセスする方法をご紹介します。

口座収集の主な目的はデータへのアクセスを可能にすることであるため、このユースケースの認証フローでは手動による口座の入力と少額入金による確認を使用できません。

以前関連付けられた Financial Connections 口座の大半を支払い方法に変換することができます。ただし、システムで Sessions API が使用されている場合は、関連付けられた口座が ACH に対応しない場合があります。