Stripe Tax に取引をインポートする公開プレビュー

CSV ファイルを使用して、サードパーティープラットフォームから Stripe Tax に取引データをインポートします。複数のプラットフォームからの売上データを統合することで、納税義務をまとめて把握し、法令遵守をシンプルにし、税務登録要件について十分な情報に基づいた意思決定を行うことができます。

外部プラットフォームから Stripe Tax に取引データをインポートすると、次のようなメリットが得られます。

• 納税義務の監視を統合: Stripe 以外の取引を含むすべての販売チャネルのしきい値を監視します。
• 法令遵守をシンプルに: 異なるプラットフォームからのデータを手動で照合して集計することを避けます。
• しきい値の監視をより正確に: 取引データを 1 ケ所に統合して、徴税を登録する必要がある場所を特定します。
• データを柔軟に管理: 過去の納税義務の履歴データをインポートするか、継続的な監視のために定期的なインポートを維持します。

仕組み

取引データを Stripe Tax にインポートすると、次のようになります。

1. 外部プラットフォームから取引データをエクスポートします。
2. データを、項目あたり (取引あたりではなく) 1 行で CSV ファイルにフォーマットします。
3. ダッシュボードから CSV ファイルを Stripe Tax にアップロードします。
4. Stripe Tax はデータを検証して処理します。
5. レポート、納税義務の監視、申告と納付でインポートされた取引にアクセスします。

CSV ファイル形式の要件

CSV ファイルは、必須列を含む特定の形式に従う必要があります。各ファイルにヘッダー行を含めます。各行は、取引全体ではなく、項目を表します。1 つの取引が複数の商品または項目で構成されている場合は、各項目を CSV ファイルに個別の行として記載します。

列リファレンス

サンプル CSV ファイル

複数の項目と、よく使用されるさまざまなフィールドを含む CSV ファイルの例:

source_transaction_id,transaction_type,provider,liable_transaction_id,transaction_version,tax_rules_at,created_at,posted_at,currency,customer_id,tax_exempt,line_item.id,line_item.tax_behavior,line_item.amount,line_item.product_id,line_item.product_name,line_item.product_description,line_item.product_tax_code,line_item.external_product_id,line_item.external_tax_code,line_item.unit_amount,line_item.quantity,line_item.amount_discount,line_item.taxable_amount,line_item.tax_rate,line_item.amount_tax,shipping_line_item.id,shipping_line_item.tax_behavior,shipping_line_item.description,shipping_line_item.tax_code,shipping_line_item.external_tax_code,shipping_line_item.amount,shipping_line_item.amount_discount,shipping_line_item.taxable_amount,shipping_line_item.tax_rate,shipping_line_item.amount_tax,merchant_address.city,merchant_address.country,merchant_address.line1,merchant_address.line2,merchant_address.postal_code,merchant_address.state,tax_ids.type,tax_ids.country,tax_ids.value,buyer_address.city,buyer_address.country,buyer_address.line1,buyer_address.line2,buyer_address.postal_code,buyer_address.state
1935a6-Sale,Sale,tax_jar,,1,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,USD,cus_9s6XKzkNRiz8i3,none,LineItem-1,inclusive,42.54,,,Pepperoni Pizza,txcd_40060003,tax_product_id_56,tax_code_99,55.05,1,12.51,,,9.67,ShippingLineItem-8ab3,inclusive,Shipping description 69,txcd_92010001,shipping_tax_code_3,10.33,,,,0,San Francisco,US,510 Townsend St,,94103,CA,us_ein,US,12-3456789,Seattle,US,9205th Ave,,98104,WA
8a54a0-Refund,Refund,tax_jar,1935a6-Sale,1,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,USD,cus_9s6XKzkNRiz8i3,none,LineItem-1,inclusive,-42.54,,,Pepperoni Pizza,txcd_40060003,tax_product_id_56,tax_code_99,-55.05,1,-12.51,,,-9.67,ShippingLineItem-8ab3,inclusive,Shipping description 69,txcd_92010001,shipping_tax_code_3,-10.33,,,,0,San Francisco,US,510 Townsend St,,94103,CA,us_ein,US,12-3456789,Seattle,US,9205th Ave,,98104,WA
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e7f7a1-Void,Void,tax_jar,1860e6-Sale,1,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,USD,cus_9s6XKzkNRiz8i3,none,LineItem-1,inclusive,-172.58,,,Pepperoni Pizza,txcd_40060003,tax_product_id_56,tax_code_99,-45.37,4,-8.9,,,-7.43,ShippingLineItem-e936,inclusive,Shipping description 69,txcd_92010001,shipping_tax_code_3,-8.14,,,,0,San Francisco,US,510 Townsend St,,94103,CA,us_ein,US,12-3456789,Seattle,US,9205th Ave,,98104,WA
6b8059-Sale,Sale,tax_jar,,1,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,2024-06-07 18:07:21 UTC,USD,cus_9s6XKzkNRiz8i3,none,LineItem-1,inclusive,195.72,,,Pepperoni Pizza,txcd_40060003,tax_product_id_56,tax_code_99,69.17,3,11.79,,,5.51,ShippingLineItem-3218,inclusive,Shipping description 69,txcd_92010001,shipping_tax_code_3,9.41,,,,0,San Francisco,US,510 Townsend St,,94103,CA,us_ein,US,12-3456789,Seattle,US,9205th Ave,,98104,WA

各取引タイプのガイダンス

販売取引

販売取引をインポートする際は、適切な処理を確実に行うためにこれらのガイドラインに従ってください。取引ごとに含めることができる配送項目は 1 つのみです。

単一項目の取引の場合:

• すべての必須フィールドを含む 1 つの行を作成する
• transaction_type を Sale に設定します

項目が複数ある取引の場合:

• 項目ごとに個別の行を作成する
• 同じ取引のすべての項目で、これらのフィールドが正確に一致するようにしてください。
  • source_transaction_id
  • transaction_type
  • provider
  • tax_rules_at
  • currency
  • すべての tax_ids.* フィールド
  • すべての shipping_line_item.* フィールド

取引の返金と無効化

返金や無効化をインポートする場合は、元の取引を参照する必要があります。

単一項目の取引の場合:

• すべての必須フィールドを含む 1 つの行を作成する
• transaction_type を Refund または Void に設定します
• liable_transaction_id を元の取引の source_transaction_id に設定します
• 金額フィールドに負の値を使用する (マイナス記号を追加する)
• currency が元の取引と一致していることを確認します

項目が複数ある取引の場合:

• 項目ごとに個別の行を作成する
• transaction_type を Refund または Void に設定します
• liable_transaction_id を元の取引の source_transaction_id に設定します
• すべての金額フィールドに負の値を使用する
• 同じ返金/無効化取引のすべての項目で、これらのフィールドが正確に一致するようにしてください。
  • source_transaction_id
  • transaction_type
  • provider
  • tax_rules_at
  • currency
  • すべての tax_ids.* フィールド
  • すべての shipping_line_item.* フィールド

修正取引

以前にインポートした取引を修正するには、以下の手順に従います。

1. 同じものを使用して、修正する取引を複製します。
   • source_transaction_id
   • transaction_type
   • provider
2. 修正が必要なフィールドがあれば更新してください
3. transaction_version の値を増やす (たとえば、1 から 2 へ)

このアプローチでは、税金計算の元の取引データを差戻すのではなく、置き換えます。Stripe Tax は transaction_version 値が最も高いバージョンを使用します。

インポートに関する制限

取引データをインポートする

サードパーティーの取引データをインポートするには、以下のようにします。

1. Stripe ダッシュボードの 税金 セクションに移動します。
2. クイックアクション をクリックして、取引をインポート を選択します。
3. CSV をインポートをクリックします。
4. 用意した CSV ファイルを選択して、ファイルをインポート をクリックします。
5. 表示されるドロワーでインポートステータスを監視します。このドロワーを閉じて、後で戻って進行状況を確認したり、検証結果を表示したりできます。

インポート中にエラーが発生した場合は、問題のあるすべての行と発生した特定のエラーの CSV をダウンロードできます。

Stripe Tax をテストする検証手順を使用して、インポートしたデータをテストします。

取引のバージョン管理

transaction_version フィールドを使用して以前にインポートした取引を修正し、更新を適切に処理することができます。すでにインポートした取引を修正するには、以下の手順に従います。

1. CSV ファイルに必要な修正を加えます。
2. 同じ識別子の取引を再度インポートします。
3. transaction_version には、元のインポートよりも大きい数値を設定してください。

Stripe Tax はこれらのバージョンの記録を保持し、計算とレポートで最新バージョンを使用します。

追加情報

使用上の制限

取引インポートツールの使用目的には制限があります。

• データ範囲: このツールは、外部販売データをインポートして納税義務の監視をサポートするためのものです。VAT 申告対象の購入のインポートには使用しないでください。VAT 申告対象の購入をインポートすると、総売上高が不正確に水増しされ、納税額の調整が正しく行われません。
• 外部取引のみ: このツールは、外部ソースからの取引データのインポートのみに対応しています。Stripe を通じて処理された取引の修正や変更には使用しないでください。

税額計算の処理

インポートした取引の税金を、Stripe が自動で再計算することはありません。インポートした取引は、その地域に有効な Stripe Tax の登録があるかどうかに関係なく、CSV ファイルに指定された税額を使用して報告されます。

インポートした取引の Stripe Tax レポートと画面に、課税対象額、非課税対象額、税率、課税対象理由が表示されることがありますが、これらの値は推定値または概算値であるため、その範疇を超えて扱うべきではありません。

表示に関する制限

インポートした取引データは、一部の Stripe Tax のレポートとインターフェイスでは表示が制限されます。

• 取引のエクスポート: 項目別エクスポートとサマリーのエクスポートには、インポートした取引の税率情報、課税対象額、管轄区域ごとの課税対象事由は含まれません。
• Sigma: 税管轄区域の詳細 (tax_transaction_jurisdiction_details 行) は、Sigmaレポートにインポートした取引には利用できません。
• Tax 概要ページ: Tax 概要ダッシュボードの計算や表示にインポートされた取引は含まれません。
• 所在地レポート: 所在地レポートには、インポートした取引は表示されません。

インポートした取引詳細は、納税申告書および納税義務の監視で引き続き確認できます。

他の Stripe プロダクトでの表示

インポートツールを使用してインポートされた取引は、Stripe Tax のレポートとインターフェイスにのみ表示されます。Revenue Recognition などの他のプロダクトにサードパーティーの取引を含めるには、プロダクト固有のインポートツールを別途使用する必要があります。

データ処理

過去の取引データ

2023 年 10 月 1 日以降の任意の期間の取引履歴データをインポートできます。

処理時間

処理済みの該当する取引が一部の Stripe Tax のレポートとインターフェイスに反映されるまで、最大 24 時間かかります。