Tax の仕組み
Stripe Tax を利用して税法への準拠を自動化する方法をご紹介します。
税法に準拠するには、以下を行う必要があります。
- 税金を徴収する必要がある場所を把握します。
- これらの場所で税金を登録します。
- 税金を計算して徴収します。
- 徴収した税金の報告、申告、納付を行います。
Stripe Tax の間接税
販売された商品やサービスに対する税金の扱いは国によって異なり、さらに多くの場合、異なる名前で呼ばれます。アメリカでは、企業は売上税を処理しています。ヨーロッパでは、これは付加価値税 (VAT) と呼ばれています。カナダおよびアジア太平洋地域のほとんどの国では、物品サービス税 (GST) と呼ばれています。
課税対象と税率は、場所と販売する商品の種別によって異なります。たとえばアイルランドでは、子供用の履物の税率はゼロですが、大人用の履物の税率はゼロではありません。通常、デジタルサービスはほとんどの EU 国において標準の税率で課税されますが、電子書籍には低い税率が適用されます。
Stripe Tax は、お客様のビジネスの住所、税務登録、Product Tax Code、顧客の所在地、顧客ステータスを使用して、サポート対象のすべての場所で、販売する商品の正しい税率を判断します。税務リサーチャーが税法と税務当局の出版物に変更がないかを監視し、必要に応じて Stripe Tax に直接効果的な更新を行います。管轄区域ごとの tax codes と how we calculate の詳細をご確認ください。
納税義務の監視と登録
売上税、VAT、GST の納税義務がある地域を特定し、税金を徴収するための登録を行う必要があります。複数の地域で販売する場合には、各地域の税法を熟知している必要があります。というのも、取引が発生する地域によって、税金を徴収する必要のある地域が決まるためです。これは、売り手の国、買い手の国、またはそれ以外の地域である場合があります。
ビジネスが成長するにつれて販売地域が増えると、より多くの場所で税金を徴収するために登録する必要があります。Stripe Tax はお客様の Stripe 取引を追跡し、納税義務の監視をサポートします。納税義務の監視について、詳細をご確認ください。
税金を徴収するには、その地域で税務当局に登録する必要があります。国や州によっては、初回の取引を行う前に登録が必要なことも、登録のしきい値 (販売件数または販売金額) が設定されていることもあります。Stripe Tax がサポートする地域、国別に異なる税金のしきい値、税務当局のウェブサイトへのリンクをご覧ください。
Stripe Tax は納税登録を追跡し、それを使用して税金を計算および徴収します。Stripe への登録追加について、詳細をご覧ください。
税金を徴収するために税務当局に登録したら、ダッシュボードで登録に移動して、登録を Stripe に追加します。そうすると、取引に対する Stripe での税金の計算と徴収が有効になります。
計算と徴収
ダッシュボードで Stripe Tax を設定すると、Stripe は取引の税金を自動的に計算および徴収します。別の方法として、Stripe Tax APIを使用して、貴社のカスタムの決済フローで税金を計算することもできます。どちらの場合も、徴収する税金を判断するために、お客様または顧客が地域情報を提供する必要があります。Stripe が税金を計算する方法の詳細をご覧ください。
他の企業への販売を行う場合には、取引がリバースチャージの対象になる可能性があります。これは仮受消費税が顧客に移行することを意味し、Stripe は取引に課税しません。Stripe Tax は顧客の納税者番号を使用して、取引が B2B であるかどうかを判断します。納税者番号を顧客に追加すると、税額計算結果に影響する場合があります。Stripe Tax では、指定された納税者番号が存在するか、有効であるかなどの検証を行いません。サポートされる納税者番号の種類をご覧ください。
一部の個人や法人が非課税の対象となることがあります。たとえば一部のアメリカの州では、再販業者に対して免税措置がとられています。顧客に非課税ステータスを設定してこれを反映できます。リバースチャージと非課税の顧客についての詳細をご覧ください。
報告、申告、納付
税金を徴収している場合、すべての登録した管轄区域で徴収した税金を、報告、申告、納付 (送金) する必要があります。各州や国での義務を理解して準拠し、サポートが必要な場合は税務アドバイザーに相談するようにしてください。Stripe Tax では納税申告を支援するため、取引の項目別エクスポートに対応しています。Stripe Tax レポートの詳細をご覧ください。
Stripe Tax には、税務申告の自動化を支援する申告ツール (Taxually、Marosa、Hands-off Sales Tax (HOST)) が用意されています。これらのツールは税取引データを自動的に同期するため、手動でのデータ入力やファイル転送が不要になります。詳しくは、納税申告をご覧ください。
料金体系
税金を徴収するために登録している本番取引の税金計算について、Stripe から課金されます。Pricingは、サブスクリプション、従量課金、カスタムプランの取引総額に基づきます。
税金計算手数料は取引の完了とは異なり、次の場合にも適用される可能性があります。
- 該当する決済が回収または処理されない
- クレジットカードの決済に対して不審請求の申し立てが行われる
- 計算された税額がゼロである
- Stripe Tax API の取引金額がゼロである (ノーコードおよびローコードの有効化ではゼロの取引に対する課金は発生しない)
取引額がゼロの場合、手数料は課金されません。
以下については手数料が請求されません。
- 元の住所、事前設定の税コード、納税登録などを Stripe Tax で設定する
- 破棄された Checkout セッション、確定されなかった請求書の下書きなど、未完了の取引に対する税金の計算
- クレジットノートの税金の計算
- 金額がゼロのトライアル期間サブスクリプション請求書を生成する
- 過去の Stripe 決済に基づいて税金しきい値を監視する
次の表は、一般的な税金手数料のユースケースを示しています。
Stripe Tax 手数料は Dashboard の Balances > All activity で確認できます。
- ノーコードおよびローコードの手数料は、Automatic Taxes: Automatic tax の対象となります。
- API 導入 手数料は、使用状況に応じて Tax Api Calculation または Tax Api Transaction の対象となります。