しきい値を設定する公開プレビュー
使用量のしきい値を設定して、アラートまたは請求書をトリガーします。
請求しきい値を設定して、請求金額や、請求と請求の間に消費される製品の使用量を制限します。
請求しきい値を作成する
billing_thresholds を作成すると、サブスクリプションサイクル中の顧客の未払い使用量が一定の金額しきい値に達したときに請求書が発行されるようになります。また、顧客が金額しきい値に達したときに、サブスクリプションの billing_cycle_anchor をリセットすることもできます。
請求しきい値を使用して、請求金額や、請求と請求の間に消費される製品の使用量を制限することをご検討ください。
金額しきい値
サブスクリプションに金額しきい値を追加する場合は、販売する製品の単価の倍数に設定します。しきい値の金額を低く設定すると、顧客は指定の使用量単位に達するたびに請求書を受け取ることになります。
値には最小通貨単位の正の整数を入力します (たとえば、1 USD を請求する場合は 100 セント、100 JPY を請求する場合は 100 JPY など、小数点以下のない通貨単位となります)。通貨単位の値は 50 以上に設定します。
サブスクリプションの金額しきい値は、Stripe ダッシュボードまたは API を使用して設定できます。
使用量のしきい値
サブスクリプションの項目に使用量のしきい値を追加する場合は、請求が頻繁に行われるのを防ぐために、使用量を 1 単位だけ上回る値に設定します。Stripe では、ダッシュボードで使用量のしきい値を設定する機能はサポートしていません。
しきい値と請求サイクルの起点
デフォルトでは、顧客が使用量のしきい値に達した後も、サブスクリプションの請求サイクルの起点は変更されません。顧客が月次サブスクリプションの月の半ばにしきい値に達した場合、しきい値のないサブスクリプションと同様に、サブスクリプションは月末にリセットされます。
デフォルトの動作を変更するには、しきい値に達した後に請求サイクルの起点をリセットするようにサブスクリプションを設定します。Stripe は、この設定された動作を、サブスクリプションが月末のロールオーバーポイントに自然に達したかのように扱います。
しきい値と段階制料金
Stripe は、請求書をまたいでも段階を維持します。デフォルトでは、段階は各請求期間の終了時にリセットされます。デフォルトの動作を変更するには、しきい値に達した後に請求サイクルの起点をリセットするようにサブスクリプションを設定します (しきい値のないサブスクリプションと同様)。
たとえば、広告インプレッションについて次のような段階的な階層構造を持つ広告プラットフォームを運営しているとします。
段階 | 金額 (単価) |
---|---|
1~10,000 (up_ ) | 0.50 USD (unit_ ) |
10,000~ (up_ ) | 0.40 USD (unit_ ) |
Stripe は遡及的に使用量を請求するため、新規顧客に対する暫定しきい値は 100 USD に設定されます。このプランでは、最初の 10,000 インプレッションについて、200 インプレッションごとに顧客への請求が発生します (200 × 0.50 USD = 100 USD)。10,000 インプレッションを超えると、250 インプレッションごとに請求が発生するようになります (250 × 0.40 USD = 100 USD)。この単価は請求期間が終わるまで適用され、それまでに請求されていないすべての使用量も含めて請求できます。請求期間が終了すると、サブスクリプションと段階がリセットされます。
しきい値に達した後に段階をリセットするには、使用量が設定したしきい値に達した後に請求サイクルの起点をリセットするようにサブスクリプションを設定する必要があります。
数量段階制
数量段階制は、一定の使用量に対して料金を定義する段階制料金とは異なり、すべての使用量単位に対する料金設定を定義します。一部の料金モデルでは、段階が上がることに単価が下がる数量段階制が採用されています。このようなモデルを使用して、顧客がより多くの製品 (広告インプレッション数、GB 単位のストレージなど) を使用するようにインセンティブを与えることができます。
これらの料金モデルをしきい値と組み合わせると、次の条件下でマイナスの金額の項目を含む請求書が作成される可能性があります。
- 請求書がすでに発行されているとします。
- その後の使用量は、より低い単価で顧客に請求されます。
たとえば、以下のような段階的な料金体系を例に考えてみます。
段階 | 金額 (単価) |
---|---|
1~10,000 (up_ ) | 0.50 USD (unit_ ) |
10,000~ (up_ ) | 0.40 USD (unit_ ) |
顧客が 10,000 単位を使用した場合、請求書の合計額は 5,000 USD (10,000 × 0.50 USD = 5,000 USD) になります。追加の使用量が発生すると、_すべての_使用量に低級単価である 0.40 USD が適用されます。そのため、顧客がもう 1 単位だけ使用した場合、請求書の合計額は 4,000.40 USD (10,001 × 0.40 USD = 4,000.40 USD) に_減少_します。
しきい値を設定しない場合、Stripe は請求期間の終了時に 4,000.40 USD の請求書を発行します。
マイナスの請求がどのように発生するかを示すために、金額しきい値を 5,000 USD に設定したとします。このシナリオの場合 Stripe は、顧客の使用量が 10,000 単位に達したときに請求書を発行します。
顧客がもう 1 単位だけ使用すると、請求書の合計額は 4,000.40 USD (10,001 × 0.40 USD = 4,000.40 USD) に減少します。ただし、顧客がそれ以上使用しない場合は、999.60 USD (5,000 USD − 4,000.40 USD = 999.60 USD) の_請求_となります。請求期間の終了時に、Stripe はこの金額を顧客の残高にクレジットし、今後の請求書の支払いに適用します。
顧客がそのまま使用を続け、12,500 単位 を使用した場合、使用量に対する費用は再び 5,000 USD に達します (5,000 USD ÷ 0.40 USD = 12,500)。ただし、前回の 5,000 USD の支払いで、この使用量はすべてカバーされます。そのため、請求書は発行されません。
Stripe は、合計使用量が 25,000 単位 (合計費用が 10,000 USD) に達するか、請求期間が終了するまで請求書を発行しません (いずれか早い方を優先)。以下の表は、使用量が 25,000 単位に達するシナリオで発行された 2 つの請求書に表示される項目を示しています。
請求書 1:
項目 | 数量 | 金額 |
---|---|---|
使用量 (単価 0.50 USD) | 10,000 | 5,000 USD |
合計 | 5,000 USD |
請求書 2:
項目 | 数量 | 金額 |
---|---|---|
使用量 (単価 0.40 USD) | 25,000 | 10,000 USD |
前回請求された金額 (単価 $0.50) | -5,000 USD | |
合計 | 5,000 USD |